平成の世に蘇りし仲間たち
以前、「文豪が現代に蘇り、戦う話を書きたい」と思っていたのですが、もう既にあるらしいです。
しかし、せっかく考えたのに、出さない訳にはいかない、と思い、ここに書くことにしました。
因みに、プロットも考えています。流石にまだ具現化は出来ていませんが。
主人公は芥川龍之介。
極楽で、妻と三人の子どもとともに、幸せな日々を送っていたところ、現世に召集される。
指定された場所に向かうと、そこには自分の仲間たちが沢山いる。
6人1チームで、活躍した時代ごとに分かれ、対抗戦をさせられる。
文豪の中で誰が最強かを決めるため、この世に蘇ったのであった。
【ゲームのルール】
・1チームは6人である。活躍した時代に応じて、明治・大正・昭和から、それぞれ6人が選抜される。それとは別に、白樺派は特別に1チームが作られる。
・制限時間は3ヶ月間。
・表紙を含めすべてが白紙の本六冊と所持金(支給額は後述)が支給される。
・白紙の本は、技を備えるための本。何の努力をしなくても自然と身につくものもあれば、頑張ってやっと身につくものもある。技が出来次第、その本の中身が書き込まれる。(例:芥川龍之介が『蜘蛛の糸』という技を身につけた場合、『蜘蛛の糸』の全文が自動的に本に書き込まれる)
・所持金として白樺組にひとり1000万円、それ以外のチームにひとり300万円が支給される。所持金は生活費としての支給であるが、用途は自由。趣味に使うもよし、執筆に使うもよし、旅行に行くもよし、キャバクラや風俗で使うもよし。
・チーム戦ではあるが、一個人を狙って攻撃することも可能。
・敗北一回につき、10万円を勝者に没収される。チーム対抗戦である場合、残金がなくなったものは、ゲームオーバーとなり、試合に参戦することが出来なくなる。
・全員が負けた時点で、敗者全員は「文豪」の称号を剥奪され、すべての書店から本が回収される。
【明治組】
●夏目漱石
明治組のリーダー。アナログ人間で、パソコンや携帯電話が苦手。
衣装はカッターシャツにニットのベスト、ベージュのチノパン。
『吾輩は猫である』・・・自ら猫となり、相手を皮肉る。
『坊っちゃん』・・・相手の悪事を暴き上げ、善へと改善させる。
『こころ』
血液型A型。身長173センチ。
●尾崎紅葉
明治組のサブリーダー。20代にして硯友社社長となる。
鏡花とは先輩・後輩の関係だが、その溺愛ぶりは異常である。
衣装は当初和服であったが、途中からカッターシャツとジーンズになる。
だが、終了時の衣装は和服に戻っている。
『多情多恨』
『金色夜叉』
血液型B型。身長176センチ。
●泉鏡花
硯友社社員。
超潔癖症で、常にファブリーズを携帯している。
また、どのような食べ物にも常に火を通して食べる。
紅葉のことを「紅葉様」と呼び、慕っている。
若くて清楚なアイドルが大好き。
衣装は赤系統のきらびやかな着物。中にアイドルのTシャツを着ている。
『高野聖』
『婦系図』
血液型B型。身長168センチ。
●島崎藤村
衣装はネルシャツにジーンズ。
『破戒』
『新生』
『夜明け前』
血液型O型。身長173センチ。
●樋口一葉
通称は「なっちゃん」。
明治組の紅一点。裕福な家庭に育ったが、没落する。
衣装はボロボロの芋ジャージで、テレビや音楽などのエンターテイメントに疎い。
『たけくらべ』
『にごりえ』
『大つごもり』
血液型A型。身長156センチ。
●田山花袋
もてないキャラ。実際には童貞ではないが、チーム全員から「童貞」扱いされている。
衣装は着ておらず、布団だけを身にくるんでいる。布団の下は、白ブリーフ一枚。
因みにその布団は以前交際のあった女弟子のものである。種類は毎回変わる。
『蒲団』・・・衣装の布団を使う。単純に相手全員を布団で覆い隠し、圧縮させる。
血液型B型。身長175センチ。
【大正組】
●芥川龍之介
大正組のリーダー。ボケの多い大正組のツッコミ役で、全体の主人公。
通称は「アクタ」「芥川」。
金と甘味とアンティークな雑貨に目がない。
明治組の夏目漱石を師と仰ぐが、その仰ぎぶりは半端ではなく、逆につっこまれることもある。
持っている携帯電話はドコモのフィーチャーフォンだが、途中でスマートフォンに機種変更する。
携帯電話の待ち受けは三人の息子。
衣装は黒のミリタリージャケットの中に、赤のTシャツ、ブラックデニム、黒の編み上げブーツ。
イメージカラーは赤。
『羅生門』・・・エゴが働いていると思った相手に有効。相手の衣服を奪い、一瞬にして全裸にする。因みにその奪った衣服は金にする。
『地獄変』・・・相手を車に乗らせ、暴走させた結果、爆発する。その間、龍之介は笑いながら絵を描いている。(因みに室生曰く、小学生レベルの画力らしい)ヒントはバラエティ番組の罰ゲーム。
『蜘蛛の糸』・・・相手の頭上に蜘蛛の糸を引き、天国へと上らせようとする。蜘蛛の糸には小さな虫が大量に集り、上ってくる。
『藪の中』・・・室生の『抒情小曲集』、萩原の『純情小曲集』、自分の別の技との連携プレイ。一体を藪の中にし、相方の技がどちらものかわからなくさせる。
『歯車』・・・相手の脳裏に半透明状の歯車を回らせ、偏頭痛で苦しめる。
血液型A型。身長180センチ。
●室生犀星
大正組のサブリーダー。龍之介が指名した。
通称は「室生」。
携帯電話・パソコンといった文明の機器を嫌う。
常に萩原とともに行動している。
衣装は緑系統チェックのネルシャツの中に、白のTシャツ、ウォッシュ加工の入ったジーンズ、コンバースのスニーカー。
イメージカラーは緑。
『蜜のあわれ』・・・金魚鉢の中から女の子を召喚し、相手の腕を噛む。
『抒情小曲集』・・・萩原の『純情小曲集』との連携技。
『詩よ君とお別れをする』・・・相手が詩人や歌人である場合のみ有効。相手の技をすべて無効にする。
血液型AB型。身長175センチ。
●萩原朔太郎
通称は「朔ちゃん」。
普段は働かず、家でゲームや音楽鑑賞に明け暮れている。
常に室生とともに行動している。持っている携帯電話(スマートフォン)はiPhone。
衣装は青のTシャツに茶色のオーバーオール、犀星とお揃いのコンバースのスニーカー。
イメージカラーは青(『青猫』から)。
『純情小曲集』・・・室生の『抒情小曲集』との連携プレイ。
『月に吠える』
『青猫』
『氷島』
血液型B型。身長172センチ。
●佐藤春夫
通称は「春夫」。
ロマンチストでオシャレ。田端組に入れてもらえないうえに、不運な目に遭わされることが多い。
谷崎と仲がよく、彼女を譲ってもらったことがある。元は野球経験者。
衣装はスーツだが、ネクタイの柄が派手なピンクやキャラクターものであることが多い。
イメージカラーはピンク(余っていたのがそれだったから)。
『田園の憂鬱』
『都会の憂鬱』
『秋刀魚の歌』
血液型O型。身長177センチ。
●菊池寛
通称は「菊池」。
龍之介によく金を工面する。大らかな性格。
衣装は上下スウェットに便所サンダル。
イメージカラーは黄色。
『恩讐の彼方に』
『真珠夫人』
『父帰る』
血液型O型。身長160センチ。
●谷崎潤一郎
通称は「谷崎」、「谷潤」。
春夫とともに行動することが多い。龍之介とはよく口論になるが、普段は仲がいい。
衣装はバスローブに白ブリーフ。まともに服を着たときは、全身が柄物、全身が紫など奇抜になることが多い。
イメージカラーは紫。
『刺青』
『春琴抄』・・・三味線の音色にうっとりさせている隙に、相手の目を潰す。
『細雪』
血液型A型。身長168センチ。
【昭和組】
●太宰治
昭和組の(一応)リーダー。嫌われキャラ。ヘタレキャラ。ビビリキャラ。
他のリーダーが満場一致で決まったのに対し、彼だけはじゃんけんで決まった。
大正組のリーダー・芥川龍之介に心酔しており、何もかもを真似したがる。
衣装は、芥川龍之介とほぼ同じものだが、インナーがロゴTシャツである、ジャケットやジーンズにダメージ加工が掛かっているなどの細かい違いがある。
『走れメロス』・・・6人目を相手の囮にし、自分は津軽へと走って帰る。津軽まで行ったら絶対に帰って来れないはずが、何故か必ずギリギリになって、ボロボロの状態で帰ってくる。但し、途中でタクシーに乗っていることが、坂口や中原によって明かされる。
『二十世紀旗手』・・・相手に対し、「生まれてすみません」の意識にさせる。
『如是我聞』・・・志賀直哉に対してのみ有効。坂口の『志賀直哉に文学の問題はない』との連携プレイ。「売り言葉に買い言葉、いくらでも書くつもり」と志賀に対して囁く。
血液型AB型。身長180センチ。
●坂口安吾
昭和組のサブリーダー。好物はカレーライスで、100人前は平らげるが、白樺組のカレーだけは絶対に食べない。
特技は高いところから飛び降りること。全裸で二階の窓から飛び降りるが、怪我はなかった。
衣装は、Tシャツとダメージデニム。
『桜の森の満開の下』・・・相手の頭上を、満開の桜の森にする。下には沢山の死骸が埋まっており、相手を攻撃する。
『堕落論』・・・「生きよ、堕ちよ」の台詞とともに、相手を堕落させる。
血液型A型。身長185センチ。
●中原中也
喧嘩っ早い性格。よく太宰と喧嘩をしている。
衣装は白のカッターシャツと黒系統のネクタイ、サスペンダーのついた黒のハーフパンツ、白のラバーソール。
『汚れっちまった悲しみに』
『山羊の歌』
血液型B型。身長155センチ。
●三島由紀夫
男性と女性、両方を愛することが出来るため、両性具有との説がある。
衣装は学ラン。下着やTシャツなどを着ず、じかに学ランを着ている。
学ランの下は、自ら鍛え上げた筋肉質である。
額には鉢巻を巻いている。
『仮面の告白』・・・三島は仮面をつけている。
『金閣寺』・・・美しい金閣寺の映像を思い浮かばせ、相手もろとも燃やす。
血液型A型。身長170センチ。
●川端康成
犬、小鳥、小さな女の子が好き。
衣装はスーツ。白髪のジジイ。
『伊豆の踊子』
『雪国』
血液型O型。身長172センチ。
●?(6人目)
正体は不明。全身を黒い布で覆っている。二人羽織をしていると言う説も。彼が使った技。
『風立ちぬ』・・・堀辰雄の技。この時の彼は、昭和組とは上手くいかないが、大正組には可愛がられる。
『家宅の人』・・・檀一雄の技。太宰の囮になったときに使った技。
『青春の逆説』・・・織田作之助の技。太宰・坂口との連携プレイ。
『檸檬』・・・梶井基次郎の技。白樺組の志賀を尊敬していたが、酷評され、倒すことを決意する。芥川龍之介が大量の書物を読んでいるところ、芥川の書物の上に檸檬を置き、檸檬もろども芥川を爆破した。
『糞尿譚』・・・火野葦平の技。糞尿を撒き散らす。威力は大きく、相手だけではなく、自分を含む昭和組全員までが糞尿の海に溺れてしまう。
※以上は彼がひとりで使った技である。実際の正体は不明。因みに他のチーム全員が正体を見抜けなかった。
【白樺組】
実力・団結力ともに最強だと言われ、すべてのチームから恐れられている。
服装は全員が揃いのスーツ(アルマーニ)である。
本当は四人だけでも充分と(特に志賀は)豪語していたが、規定の人数に満たないため、武者コミューンから木下利玄と岸田劉生を加入させた。
●志賀直哉
白樺組のリーダー。通称は「直哉」。
わがままな性格で、常に上から目線で物事を言う。
しかし、優しい性格でもある。殆ど本を読まず、世間のことに疎い。
大正組の龍之介は、彼のことも尊敬している。
『小僧の神様』・・・相手に甘えて、すしをおごらせる
『赤西蠣太』
血液型AB型。身長178センチ。
●武者小路実篤
白樺組のサブリーダー。通称は「武者」。
『おめでたき人』
『友情』・・・志賀直哉との連携プレイ。
血液型B型。身長174センチ。
●有島武郎
弴の兄。通称は「兄貴」。
『一房の葡萄』
『カインの末裔』
血液型A型。
●里見弴
武郎の弟。通称は「とん」。
『椿』
『極楽とんぼ』
『多情仏心』
血液型?型。
●木下利玄
歌人。「武者コミューン」のうちのひとり。
血液型?型。
●岸田劉生
画家。「武者コミューン」のうちのひとり。
実の娘・麗子を自分の相棒としている。
血液型?型。