B'zと芥川龍之介

2013年02月23日 00:00
 
B'zの曲を聴きながら思った。
そう言えば、若い子(25歳以下)の殆どは、
『ultra soul』と『いつかのメリークリスマス』くらいしか
B'zの曲を知らない人が多いよね。
親や兄姉が他のB'zの曲を聴いているのであれば話は別だけど、
自分から聴くって言う人は少ないような。
今のB'zファンは殆どが30代以上だし、
ミスチルやソロの桑田さんみたいな、誰もが普通に聴ける曲ばかりを出しているならいいけど、
『SPLASH!』みたいな極端な下ネタソングに走ったら、小中学生が聴けなくなる訳よ。
まあ、それはそれで、リスナーに変に媚びていなくて、いいんだけど。
ベスト盤と数枚のアルバム曲を聴いて思ったことだけど、
ここ数年の曲よりも、20年位前の曲の方が好き。
本来なら年をとればとるほど、曲も貫禄が入っていくのだけれども、
(GLAYしかり、サザン(桑田さん)しかり、チャゲアスしかり、
みんなそうだと思う)
B'zは変に若作りしているから。
 
以前「文豪の好きそうな現代のアーティスト」をTwitterに投稿した際、
「芥川龍之介→B'z」と書きました。
何て言うか、龍之介が好きそうな、と言うよりも、
作品や人間性が合っているのが、まずロックだと思ったのです。
それが、洋楽でもいいし、邦楽でもいい。
ただ、歌詞を大事にしない、何を言っているのかわからないようなものだったり、
楽器を壊したり、全裸になって暴れるようなのは違うような気がするし、
お笑い・おふざけ・コミックバンドなどはもってのほか。
その意味での上品さがあるアーティストでないとダメです。
龍之介の作品も人間性も、そんなに奇をてらったようなものではなく、
ある意味「売れ線である」「誰もがとっつきやすい」。
なので、誰とも知れないマイナーなアーティストよりは、
オリコン1位をとっていて、誰もが知っているアーティストだと思いました。
だったら誰なんだろうと考えたところ、B'zとの(というか稲葉氏との)
共通点が沢山浮かんできて、現代だったら、ファンになるまではなくとも、
興味は持つんじゃないだろうか、と思ったのです。
稲葉氏の「最初英語で歌詞を書いて、それから日本語にする」というスタイルは、
龍之介の執筆スタイルに似ているし。
あと、『藪の中』をモデルにした映画の主題歌もB'zだったんですよね。
その映画、設定変えすぎ、キャスト重視で退いちゃいましたけど。
ただ、主題歌は『藪の中』の世界観には合っていると思いましたね。
 
そう言えば、夜に『テルマエ・ロマエ』の作者がテレビ出演していて、
映画化されたときの原作料について語っていたけれども、
興行収入58億円のうちのたった100万円だったそうです。
これが龍之介なら、激怒して『或阿呆の一生』に書きそうですね。
B'zが主題歌を歌っていることや、小栗旬が主役であることに対しては、
罪はない、寧ろ嬉しいと思うだろうけど、
設定変えまくった上に、原作料が安すぎるってひどいだろ!
もしかしたら、自殺の一因にもなるかも知れませんね!(怒)